福州に到着をしたのは、日本時間2月10日の深夜1時くらい。つまり、マイナス1時間で、0時くらいかな。
到着ゲートには、大量の人、人、人…。みんな、家族や友人の到着を待っているようだった。
私は、なぜか、空港で泊まってみたい、という浅はかな願いがあり、その日は空港で寝ることにしていた。
しかし、国内線のターミナルだからか。深く考えていなかったのだけれども、とにかく人も少ないし、想像と違った。
最初に度肝を抜かれたのが、家族でトランプゲームをする人たち。
床に座って、スイカの種を食べながらゲームをしていたのだが、種のゴミを全部床にそのままポイっと捨てているではないか。
さすがに辟易した掃除のおばちゃんが何回か注意していたけど、途中からは掃除のおばちゃんも笑っていたから、和解したのだろうか?
空港の外には悪いタクシーでいっぱいだという話を聞いていて、友達が絶対に乗ってはいけないよ、と忠告をしてくれていた。
福州の友達は空港からタクシー2時間で家に着く、ということを教えてくれていたけど、
絶対タクシーでは行かないと考えていた。どうにかバスを見つけたい、と。
しかし、悪そうなタクシーの仲介者のような人が、うじゃうじゃといた。
私はどうせ翌朝に発つつもりだからどうでもいいのだが、とにかく「どこに行くの!」と、色黒の兄ちゃんたちが話しかけてくる。
怖いけれども、最初は勉強のつもりだと思い、「福清の高山」というと、経路を携帯で調べて、「大丈夫だよ!行こう!」と誘ってくる。そんな色黒の兄さんの首にタトゥーが見え、びびる私。怖い…。
なんとか振り切り、私は寝ることに。しかし、空港で一人寝る、って、そう簡単なことではなかった。何
しろ荷物が厄介だ。大きな荷物とリュックだけだけれども、管理が大変。
簡単にお手洗いもいけないし、移動も不便、「ちょっとこれ見ていてね!」ということもできないし、不便だった。
2時くらいまでは本を読みながらぼーっとしていたかもしれない。
私の他に空港滞在者は、中国系が15人くらい、アフリカ系が2人、欧米系が3人、アジア系が5人…といったところだろうか。
みんな寝たり、携帯で動画をみたり、暇つぶしをしていた。
暇ということよりもつらかったのが寒さだろうか。
もちろん、雪山で寝ているような寒さではないのだが、暖房も何もついていない場所で寝るのは、少しつらかった。
このまま朝までかぁ…と考えていた深夜の3時ころ、急に収集がかかる。
中国人たちが身分証を取り出していて、外国人たちは何が何だかサッパリわからない。
私はとりあえず列に並ぶ。何やら、一回身分証を見せて、荷物の安全検査をすれば、解散らしい。
たぶん、朝までいてもいいかという許可だろうか。
朝早い便の人が大半だから、私がバスだというと、少し笑っていた。
安全検査をしてくれた空港のスタッフはみなが若くて、笑いながらチェックをしていた。喜劇でも見ているようだった。
無事終わり、マクドナルドの席で寝た。よく荷物とか無事だったよな、と今にになって思う。そうして一日目は終わった。